80代・90代故人へ。葬儀に響く昭和歌謡・演歌の定番曲

📋 スタッフからひとこと — 山田敬一(葬儀映像演出 25年)

80代・90代故人へ。葬儀に響く昭和歌謡・演歌の定番曲

BGM選びは、本当に難しいのです。何百回と葬儀の映像演出を担当してきた私でも、毎回悩みます。同じ曲でも、選ぶ写真との組み合わせ次第で、受ける印象がまるで変わる。それほどBGMは大切な要素です。著作権の問題とあわせて、この記事で丁寧に解説しますね。

大切な方を亡くされ、深い悲しみの中、故人様への最後のお見送りの準備をされていることと存じます。葬儀は故人様との思い出を振り返り、感謝の気持ちを伝える大切な時間です。その中で、BGMは故人様の人柄や生前の記憶を鮮やかに蘇らせ、参列者の心に深く響くことでしょう。

特に80代、90代で人生を全うされた故人様の場合、生前親しまれた昭和歌謡や演歌、懐メロは、ご本人にとってもご家族にとっても、かけがえのない思い出のメロディです。この記事では、80代・90代の故人様にふさわしい、葬儀に心温まる昭和歌謡・演歌の定番曲と、選曲の際の注意点をご紹介いたします。故人様らしいお見送りのために、ぜひ参考にしてください。

故人を偲ぶ葬儀の曲選びのポイント

葬儀のBGMは、故人様への最後の贈り物とも言える大切な要素です。後悔のない選曲をするために、いくつかのポイントを押さえておきましょう。

故人の生前の愛唱歌や思い出の曲を優先する

最も大切なのは、故人様が生前愛した曲や、ご家族との思い出が詰まった曲を選ぶことです。流行に囚われず、故人様が「この曲が好きだったな」「この曲を聴くと〇〇さんを思い出すな」と参列者が自然と感じられるような曲を選びましょう。故人様の個性や人柄が伝わる選曲は、心に残るお見送りにつながります。

歌詞の内容が葬儀にふさわしいか確認する

曲調が穏やかでも、歌詞の内容が葬儀の場にそぐわない場合があります。悲壮感が強すぎるもの、未練や執着を歌うもの、恋愛色が強いものなどは避けるのが一般的です。人生を肯定的に捉える歌詞、旅立ちや希望を感じさせる歌詞、穏やかな感謝を伝える歌詞などが適しています。

参列者の世代も考慮に入れる

故人様が生前親しまれた曲を選ぶことは重要ですが、参列者の多くが故人様と同じ世代の方々であれば、共に懐かしさを感じ、故人を偲ぶ時間となるでしょう。一方、若い世代の参列者も多い場合は、誰もが一度は耳にしたことがあるような、世代を超えて愛される名曲を選ぶのも一つの方法です。

宗教・宗派による選曲の注意点

葬儀の形式によっては、BGMの使用が制限される場合があります。特に宗教色の強い葬儀では注意が必要です。

  • 仏式・神式: 基本的に無音で行われるか、読経や祝詞が中心となります。BGMを流す場合は、宗教的な意味合いを持たない、静かで厳かなインストゥルメンタル曲が選ばれることが多いです。
  • キリスト教式: 聖歌や賛美歌が歌われるのが一般的です。故人様が好きだったゴスペル曲などが選ばれることもありますが、牧師や神父との相談が必須です。
  • 無宗教葬・自由葬: 比較的自由にBGMを選べます。故人様やご家族の意向を最も反映しやすい形式です。

選曲の可否については、必ず事前に葬儀社や僧侶・牧師・神父にご相談ください。

選曲ポイント 詳細と注意点
故人の愛唱歌・思い出の曲 故人様の個性や人柄を表現する最善の方法。アルバムや写真を見ながら選ぶと良いでしょう。
歌詞の内容 悲壮感・未練・恋愛色が強いものは避ける。人生の肯定、旅立ち、感謝、穏やかな追憶などがテーマの曲が望ましいです。
参列者の世代 故人様と同世代が多い場合は故人の好きな曲を、若い世代も多い場合は誰もが知る名曲も検討。
宗教・宗派 仏式・神式・キリスト教式では制限がある場合が多い。無宗教葬・自由葬は比較的自由。必ず葬儀社等に相談を。

【80代・90代が愛した】心に響く昭和歌謡の定番曲

80代・90代の故人様が生きてこられた時代を彩った昭和歌謡の中から、葬儀の場にふさわしい、心温まる名曲をご紹介します。

「川の流れのように」(美空ひばり)

美空ひばりさんの最後のシングル曲であり、まさに「人生」そのものを歌い上げた名曲です。穏やかな曲調と、人生を大きな川の流れに例え、受け入れていくような歌詞は、故人様の人生を振り返り、安らかな旅立ちを願う気持ちに寄り添います。幅広い世代に知られており、厳かながらも温かい雰囲気を醸し出してくれます。

「人生いろいろ」(島倉千代子)

島倉千代子さんの代表曲で、多くの人々が困難を乗り越え、人生を歩んできたことを肯定するメッセージが込められています。「人生いろいろ、男もいろいろ、女だっていろいろ」という歌詞は、故人様の波乱万丈な人生や、様々な出会いを思い起こさせるでしょう。故人様への感謝と、その人生を称える気持ちを伝えるのにふさわしい一曲です。

「昴 -すばる-」(谷村新司)

谷村新司さんの代表曲で、壮大な宇宙と人生の旅立ちをテーマにした楽曲です。「目を閉じれば 遥かなる昴」という歌詞は、故人様が新たな旅路へと向かう姿を連想させ、残された人々にも希望を与えるような力強さがあります。厳かで感動的な雰囲気を作り出し、故人様への深い敬意を表すことができるでしょう。

「見上げてごらん夜の星を」(坂本九)

坂本九さんの名曲で、多くの人に愛され続ける童謡のような温かさを持つ歌です。「見上げてごらん夜の星を、小さな星の小さな光が、ささやかな幸せを歌ってる」という歌詞は、故人様とのささやかながらも尊い思い出を振り返るのに最適です。優しいメロディと歌詞は、参列者の心を癒し、穏やかな気持ちにさせてくれるでしょう。

「いい日旅立ち」(山口百恵)

山口百恵さんの引退前のヒット曲で、旅立ちをテーマにした楽曲です。「ああ日本のどこかに、私を待ってる人がいる」という歌詞は、故人様が安らかな旅路へと向かい、新たな場所で大切な人との再会を果たすようなイメージを抱かせます。希望を感じさせる穏やかな曲調は、悲しみの中にも前向きな光を灯してくれるでしょう。

【80代・90代が親しんだ】懐かしの演歌・フォークソング選曲例

80代・90代の故人様が青春時代から壮年期にかけて親しんだであろう、演歌やフォークソングの中からも、葬儀にふさわしい曲を選んでみました。ただし、演歌は悲恋や未練を歌うものも多いため、歌詞の確認は特に念入りに行いましょう。

「北国の春」(千昌夫)

千昌夫さんの代表曲で、故郷への思いや家族への愛情を歌った名曲です。「白樺 青空 南風、こぶし咲くあの丘 北国の、ああ北国の春」という歌詞は、故人様の故郷や、そこで過ごした日々、家族との温かい思い出を呼び起こします。素朴で心温まるメロディは、故人様への感謝と郷愁の念を深く感じさせてくれるでしょう。

「なごり雪」(イルカ)

イルカさんの代表曲である「なごり雪」は、別れと再会、そして季節の移ろいを歌ったフォークソングの名曲です。「なごり雪も降る時を知り、いつか来る春のために、雪は降る」という歌詞は、人生の終焉を自然のサイクルと重ね合わせ、穏やかな旅立ちを受け入れる気持ちに寄り添います。切なさの中にも温かさがあり、故人様との思い出を優しく包み込んでくれるでしょう。

「遠くへ行きたい」(ジェリー藤尾)

ジェリー藤尾さんの代表曲で、旅への憧れと新しい世界への希望を歌った楽曲です。「遠くへ行きたい、遠くへ行きたい、遠くへ行きたい」という繰り返しの歌詞は、故人様が安らかに次の場所へと旅立っていく様子を連想させます。明るすぎず、しかし前向きなメッセージが込められており、故人様へのエールとして選ぶのも良いでしょう。

「神田川」(かぐや姫)

かぐや姫の代表曲であり、若き日の貧しいながらも温かい生活を歌ったフォークソングです。「あなたはもう忘れたかしら、赤い手拭いマフラーにして」という歌詞は、故人様が過ごした青春時代や、大切な人との思い出を懐かしく振り返るきっかけとなるかもしれません。派手さはないものの、じんわりと心に染み渡るような温かさがあります。

「長崎は今日も雨だった」(内山田洋とクール・ファイブ)

内山田洋とクール・ファイブの代表曲で、故郷や愛する人への深い思いを歌ったムード歌謡の名曲です。「長崎は今日も雨だった」という歌詞は、故郷を離れても心に残る故郷への思いを表現しています。哀愁を帯びたメロディは、故人様が故郷や大切な人々を思いながら生きてこられた日々を偲ぶのにふさわしいかもしれません。ただし、歌詞に未練や悲恋の要素が強いと感じる場合は、慎重に検討しましょう。

葬儀のBGM選曲で後悔しないための注意点

故人様への思いを込めたBGM選びですが、いくつか注意すべき点があります。

著作権について理解する

市販のCDやダウンロードした音源を葬儀で流す場合、著作権の許諾が必要となる場合があります。個人的な利用の範囲を超えるため、葬儀社が著作権管理団体(JASRACなど)を通じて使用料を支払うか、著作権フリーの音源を使用するのが一般的です。

近年では、葬儀でのBGM使用を円滑にするための「ISUM(一般社団法人音楽特定利用促進機構)」という制度もあります。葬儀社がISUMに加盟していれば、手続きがスムーズに進むことが多いです。必ず葬儀社に相談し、適切な方法で準備を進めましょう。

音量や流すタイミングを葬儀社と相談する

BGMはあくまで故人様を偲ぶための「背景」であり、主役ではありません。式典の進行や参列者の会話を妨げないよう、適切な音量で流すことが重要です。また、開式前、出棺時、お別れの儀など、どのタイミングでどの曲を流すか、事前に葬儀社の担当者と綿密に打ち合わせを行いましょう。

故人や家族の意向を最優先する

BGM選びに迷った際は、何よりも故人様が生前何を好み、何を大切にしていたかを思い出すことが重要です。また、ご家族の皆様が故人様への思いを共有し、納得できる選曲をすることも大切です。形式にとらわれすぎず、故人様とご家族の心に寄り添った選択をしてください。

注意点 詳細と対処法
著作権 市販音源の使用には許諾が必要。葬儀社がJASRACやISUMを通じて手続きを行うか、著作権フリー音源を検討。必ず葬儀社に相談を。
音量・タイミング BGMは主役ではなく背景。式典の邪魔にならないよう適切な音量を。流すタイミング(開式前、出棺時など)を葬儀社と打ち合わせる。
故人・家族の意向 故人様が生前愛した曲、ご家族の思い出の曲を最優先。参列者の意見も参考にしつつ、最終的には故人様とご家族が納得できる選曲を。

まとめ:故人らしいお見送りのために

葬儀のBGM選びは、故人様への最後のメッセージであり、ご家族や参列者の皆様が故人様を偲び、心温まるお見送りをするための大切な要素です。80代・90代で人生を全うされた故人様には、生前親しまれた昭和歌謡や演歌、フォークソングの中から、歌詞の内容や曲調が葬儀の場にふさわしいものを選ぶことで、故人様らしい温かいお見送りを実現できるでしょう。

選曲に迷われた際は、故人様との思い出を振り返り、ご家族で話し合い、そして必ず葬儀社の担当者にご相談ください。故人様への感謝と愛情を込めたBGMが、皆様の心に安らぎをもたらし、故人様が安らかに旅立たれることを心よりお祈り申し上げます。

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